ガッツポーズのアジョッシ! |
2002年夏、私は安岩洞にあるワンルームに2ヶ月間住んでいた。そこには、高麗大の語学堂に通っていた日本人の女性が住んでいたが、水原に引越しするというので、保証金を払わず2ヶ月だけ住ませてもらった。 通っていた外大までは、バスで15分ほど、周りは下町という感じで市場や小さなスーパーもあり、道端でよくアジュンマがバトミントンをしていた。 ある日、いつものように学校に行く準備をしていると、ドンドンドンとドアを叩く音。出て行くと、大家のアジュンマだった。どうやら、下の階で水漏れがあり、台所の工事をするとのこと。工事は 2 日かかるらしい。アジュンマは、「私がずっといるから部屋の中のものは大丈夫だよ!」っと言っている感じだった…おそらく。なにせ、その頃の私の韓国語はまだまだで、必死で聞いてもよくわからないことが多かった。でも、日本人お得意の笑顔で交わす場面が多かった。 私は、仕方ないので急いで台所にあるものを片付けて、学校に出かけた。 学校が 1 時に終わり、昼食を友達ととってからマンションにもどったのが、 4 時くらいだっただろうか?2階に上がると、ドアが開きっぱなしになっていた。 「え〜〜開けっ放しだぁ」と思いながら、ドアに近寄ると中から、大家のアジュンマと工事をしていただろうアジョシの声が聞こえた。 アジョッシが私に気づき、近寄ってきた。アジョシ、かなりご機嫌なご様子。ちょっと赤ら顔の人の良さそうなアジョシは、「 1 日で工事が終わったよ!」と言った。その後、延々と、「本当は 2 日かかるんだけど、ちょっとがんばったよ!だから、今日 1 日で済んだんだ!」というような話をしてくれた…ようだった。そして、最後に大きくガッツポーズを私に見せてくれた。満面の笑みを見せながら…。 部屋に入ってびっくりだった。部屋中に2 mm 位、ほこりが積もっているのだ。台所だけじゃなく、部屋中。「これって、掃除は誰がするの?」頭の中にそんな言葉が…。 そこに、アジュンマが雑巾をもって登場〜〜。「さぁ!アガシ(お嬢ちゃん)手伝ってあげるから掃除しようね。」(←決してお嬢さんではないけれどぉ) その言葉に、少し「?」マークが頭を飛び交ったが、私は必死でアジュンマといっしょに雑巾がけを始めた。「これって私の仕事?」と頭の中で繰り返しながら…。 納得いかない掃除をしたものの、ここのアジュンマはとても親切だった。私が日本へ帰る日の朝、鍵を持ってアジュンマの部屋に行くと、いっしょに朝ごはんを食べようと言ってくれた。その後、冷蔵庫からヤクルトを2本出して、「1本は飛行機の中で飲みなさい。韓国へ来たら、また遊びにおいで。」と笑顔で見送ってくれた。 しかし…今でも、あのアジョシのガッツポーズだけは忘れられない。 |